読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

毎日ネットで独り言

何というか、あまり面白くないブログだと思います・・・独り言ですからw

「矢口史靖監督短編集」鑑賞

映画

矢口史靖監督のビデオ撮影による自主製作短編集。
作品はすべてズームやパンを行わない、フィックスしたカメラによるワンショット・ワンシーン撮影で作られていた。
放映されたのは5作品、いずれも5分~6分程度の長さだ。
そのうちの1本、『心霊倶楽部』が特に面白かった。
飲食店に勤めているアルバイト仲間たちの飲み会帰りの出来事。
最近入った新人アルバイトのアパート部屋に、男3名、女3名の6名が合コン状態でなだれ込んだ。
彼の部屋には大型画面のテレビがあった。
テレビでは、彼らのひとりがハンディカメラで撮った心霊スポット巡りの様子を流していた。
6人はダラダラとお喋りしながらテレビ画面を眺めていた。
気を効かせた新人アルバイトが、台所で酒のおつまみと飲み物を作って、部屋に戻ってくる。
その時、テレビの画面に奇っ怪な映像が映った。
思わず6名全員が身を乗り出して、テレビ画面に見入った。
ところが、よくよく見ると大したことのない映像であったことが判明する。
気の抜けたメンバーに新人アルバイトが飲み物を配った。
飲み物がひとつ余った。
えっ、どうして? 自分も含めて、男3名、女3名の6名でこの部屋にいたはずだ。
新人アルバイトが言った。
この部屋に来たのは男3名、女2名の5名だよ。
だって、タクシー1台に6名は乗れないじゃない。
確かに、画面の中には、5名しかいなかった・・・・思わず、ゾッとした。
私も、“えっ、どうして?”だった。
ここからはネタバレになる。
録画をもう一度スローで再生してみた。
“思わず6名全員が身を乗り出して、テレビ画面に見入った”シーンのところ。
身を乗り出した男女で画面が塞がってしまう。
このとき、ひとりの女性が身を乗り出した男女の背後で、写らないように退場していたのだ。
誰が誰だがよく分かっていない新人アルバイト(そして作品を見ている観客)には、もうひとりの女性が見えていたということだった。
判ってしまえば、単純でアナログなトリックだった。
この『心霊倶楽部』以外も、ちょっとしたアイデアで見せる作品たちだ。
見終わって、私も映像作品を作りたくなった。
しかし、一見すると誰でも作れそうと思ってしまうが、実はとてもハードルの高い作業なのだろう。
やっぱり、これからも見る側にいたほうが、良さそうだ。
あらためて、映像を作る人たちに感服した。